勝ちより価値

昨日新聞に本校のメンバー紹介が発表されました。
ただ正式には最後のメンバー発表ではありません。

私が高校一年生の時に、その時の3年生は東東京大会準決勝で帝京高校に4対3と敗れ甲子園への悲願が断たれました。
私はスタンドから応援をしていて先輩達が負けた時に涙が出てきました。
それは私が生きてきてから一番努力をしたり一つの目標に対して懸命に頑張っている姿を一番見させていただいた先輩達だったからです。
もしかすると、自分たちの代が負けるよりも悔しかったし、自分たちの代が負けても特に涙は出ていなかったかもしれません。
帝京高校は翌年に甲子園で優勝し当時の東東京は全国でもトップクラスのレベルで、先輩方も6月の横浜高校の練習試合でも勝利している程のレベルでした。

その中で、私が印象に残っているのは背番号の発表式です。
いつも懸命に努力している先輩は、最後の最後に背番号の選考で私と同じ学年の1年生に背番号を奪われメンバーから外れてしまいました。
私は今でもあの先輩の号泣した顔を覚えています。
その先輩はメンバーから外れた後も応援団長ととして私たち1年生のリーダーになり必死にチームのために応援を続けました。

その先輩方は今でも頭が上がらない、越えられない先輩方です。

今でもあの夏は私の中で鮮明に覚えています。
先輩方がなぜ尊敬され、なぜこれほど本気で取り組むのか。
私はこんなドラマの舞台が高校野球、ひとつの部活動での意味、意義であると考えています。

価値を感じるからこそ、ドラマが生まれます。 勝ちより価値です。

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